こちらの記事では、予算約3万円以下で車の音質を劇的に向上させる「フロントスピーカー交換」と「ドアデッドニング」のDIY作業手順を詳しく解説します。
「車の音質を良くしたいけれど、ショップに頼むと高額…」「自分でスピーカー交換やデッドニングってできるの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、使用したパーツや工具はもちろん、ドアトリムの取り外しからブチル除去、吸音材・制振材の施工、ナビ裏の割り込み配線まで、実際に作業した全工程を写真付きでご紹介します。
【本記事でわかること】
・高コスパなDIY構成:3万円以下で揃えた使用アイテムと、かかった作業時間・費用の内訳
・具体的な作業手順:ドアトリム取り外しからデッドニング、バッフル・ウーファー・ツイーター取り付けまで
・ナビ裏の配線作業:ツイーター接続に必要な割り込み配線の具体的なアプローチ
DIY初心者でも迷わず作業を進められる手順書として、ぜひ作業前のチェックや実際の施工時の参考にしてみてください!
チロルこの記事は以下のような方におすすめ!
・カーオーディオの音質を向上したい
・DIYで費用を抑えたい
・具体的な作業内容を把握したい
車の音質を向上する方法
車の音質を向上するために、今回は以下の3つの方法を取り入れました。
- 1. スピーカー交換
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スピーカーそのものをより高性能なものに交換しました。
カースピーカーには大きく分けてコアキシャルタイプとセパレートタイプの2種類がありますが、より臨場感のあるサウンドを楽しむためセパレートタイプのスピーカーを取り付けました。
- 2. バッフル交換
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購入したスピーカーにはプラスチック製のバッフルが同梱されていたのですが、低音の締まりを良くするために木製のバッフルに交換しました。
- 3. デッドニング
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共振によるビビリ音を抑えてスピーカー本来の性能を引き出すために、スピーカーが付いているドア内部に制振材や吸音材を貼り付けるデッドニングを行いました。
これらの各作業については、作業手順で詳しく紹介していきます。
使用したアイテム
今回使用した、音質向上アイテムはこちらです。
・スピーカー TS-F1750S
・バッフル UD-K532
・デッドニングシート
・吸音パット


使用したスピーカーの特徴
今回取り付けたスピーカーはセパレートタイプのため、ウーファーとツイーターに分かれています。
ウーファー
・音域:低音~中音域
・役割:ベースやドラムの重低音、ボーカルのメインの歌声を担当
ツイーター
・音域:高音域
・役割:シャカシャカ音や、ボーカルの高い声を担当
セパレートタイプは高音用のスピーカー(ツイーター)を耳に近いダッシュボード上に置けるため、音が足元にこもらずに臨場感があってクリアな音質を楽しめる、というのが特徴です。
セパレートタイプでも2つの接続方法がありますが、ツイーターをダッシュボードに置きたかったため、今回はナビ側でツイーターを分岐する方法をとりました。


説明書を拡大しました。こちらの接続方法です。


もしドアトリムやミラーガーニッシュなどに穴をあけてツイーターを取り付ける場合は、「1. ドア側でトゥイーター用配線を分岐」の接続方法となります。ちなみにこちらの方が配線は断然簡単です。



配線図を見ると複雑で難しそうに見えますが、本記事ではこちらの配線についても詳しく解説していきますので安心してください。
スピーカータイプ別の配線方法の違いや性能については以下の記事でまとめていますので、よろしければ参考にしてみてください。
施工した車両
実際にNV350キャラバンに施工をしましたので、こちらの車両をベースに説明を進めていきます。


【車両スペック】
・車種:日産NV350キャラバン(E26型)
・年式:2020年
・乗車定員:5人
・スピーカー:フロントドア左右2か所、リア左右2か所
フロントスピーカーはドアの下部分、乗車した時の足元にあります。


リアスピーカーは荷室の後ろ側にあります。リアシートからもそこそこ離れた位置にあるので、このスピーカーからの音はあまり聞こえません。


作業手順
それでは具体的な作業手順について、ひとつずつ説明をしていきます。
ドアトリム取り外し
まずは、ドアの内張りを取り外します。
車種によって取り外し方は異なるので、取扱説明書やYouTubeなどで確認しながら作業を行っていただきたいですが、基本的には内張りはがしやドライバーがあれば簡単に外すことができます。


NV350キャラバンのドアトリム取り外し手順については以下で詳しく解説していますので、キャラバンユーザーの方はこちらを参考にしてみてください。


スピーカー取り外し
ドアトリムを外したらスピーカーが見えるようになるので、これを取り外していきます。


まずは、接続されているカプラーの爪を押さえながら引っ張って外します。


次に、スピーカーを固定しているボルトを取り外します。


ボルトを外してもスピーカーが経年で固着しているかもしれませんが、少し力を入れると取り外すことができます。


ブチル除去
デッドニングの邪魔になるので防水シートを剥がすのですが、その際にブチルがドアにへばりついているので、これを取り除く必要があります。
ちなみに本記事で紹介するような、サービスホールを完全に埋めるデッドニングの後には防水シートは不要ですので、取っておく必要はありません。
ブチルは下の写真のように強力にへばりついています。


防水シートを全部剥がした後も、ブチルはドアにびっちりとついています。


ブチル除去のためにヘラを使ったり、ドライヤーで温めてみたりなどいろいろ試しましたが、結局ガムテープで取り除く方法が一番簡単でした。


しっかりとガムテープを貼り付けて引き剥がせば、ブチルも一緒にドアから取れていきます。


残った細かいブチルは、ガムテープをまるめてペタペタと繰り返し叩くようにすることで完全に取り除くことができます。


ブチル除去のあとは、このあと行うデッドニングのためにドアパネル全体をパーツクリーナーで脱脂処理しておきましょう。
吸音パッド貼り付け
吸音パッドは、スピーカーを取り外した奥の空間に貼り付けます。


以下の施工イメージのように、スピーカー(ウーファー)よりも少し大きい吸音パッドを取り付けるといいと思います。


吸音パッドを、必要な大きさにカットします。


カットした吸音パッドは、スプレーのりを使用すると簡単かつ強力に貼り付けることができます。


スピーカー(ウーファー)奥側のパネルを、吸音パッドで覆うことができました。


デッドニング
下の施工イメージのように、デッドニングシートで空いている余計な穴(サービスホール)をすべて埋めつつ、適宜パネル面にも貼り付けてドアパネル全体を密閉かつ補強していきます。


デッドニングとは、車のドアに制振材を貼り、鉄板のバタつきや雑音を抑える作業です。スピーカー本来のクリアな音を引き出し、車内の静粛性も高められます。
必要な大きさにカットしたデッドニングシートを貼り付けていきます。


コロコロを使って入念に、鉄板形状に沿うようにデッドニングシートを貼り付けていきます。





ただし、あまりに力を入れすぎて、ドアパネルを変形させてしまわないように注意しましょう。
基本的に内側のパネルの穴はすべて塞いでいくのですが、クリップ穴を誤って塞いでしまわないようテープで目印をつけておきました。


サービスホールが大きかったため少し不格好にはなりましたが、穴をすべて塞ぎつつパネルの補強も行うことができました。


穴の隙間があると、雨や洗車の時に車内に水が入ってしまう可能性があるので、確実に隙間なく穴を埋めるようにしましょう。
バッフル取り付け
スピーカーに付属のプラスチック製バッフルもありますが、音質向上のため木製のバッフルを取り付けていきます。



木製のバッフルを使用すると、低音の締まりがよくなるそうです。
もとのスピーカーを固定していたボルト3本を使用して、バッフルを固定しました。


ウーファー取り付け
左側がもともと車についていたスピーカー(フルレンジスピーカー)で、右側がこれから取り付けるウーファーです。


取付面からの奥行長さを比較すると、強力で分厚いマグネットがついているウーファーのほうが3倍くらい長くなっていました。
純正スピーカーについていないバッフルが、ウーファーには必要になる理由がわかりますね。


平型端子つきのコネクタケーブルをウーファーに取り付けます。


平型端子の大きさは2つとも異なり、取り付くようにしか取り付かないので間違えることはありません。


バッフルと接触する面に、付属のスポンジを貼り付けます。


先ほど取り付けたコネクタケーブルに、付属のカプラー変換を取り付けます。
車種毎に取り付けるカプラー変換は異なるので、説明書をきちんと確認しましょう。





汎用スピーカーなので、各自動車メーカーに合わせたカプラー変換が必要になります。
配線を嚙みこまないように気を付けながら、ウーファーをバッフルに取り付けていきます。


付属のビスで4か所固定をしました。


私はバッフルの外周に付属のスポンジを巻いていますが、本来はウーファーとドアトリムの隙間を密閉するためのスポンジですので、ドアトリムとの隙間を確認して取付け位置を調整してください。
先ほど用意したカプラー変換つきコネクタを、ドア側のカプラーに接続します。


カプラー接続した箇所は付属のスポンジでくるんで、配線がぶらぶらしないようにタイラップで固定しておきます。


以上により、赤囲み部分の工程が終了したことになります。


ドアトリム戻し
デッドニングとバッフル・ウーファー取り付けが完了したら、外した時と逆の手順でドアトリムを戻していきます。
ドアトリムの爪がきちんとはまるか(穴が塞がってしまっていないか)、確認しながら戻すようにしましょう。


ナビ取り外し
ナビ裏の配線にアクセスする必要があるので、ナビの取り外しを行います。
画面をCD取出し時の横倒し状態にしておくことで、スペースができて楽にナビパネルを取り外すことができました。


下側3か所に爪がかかっており、そこを外すと上側のヒンジ状になっている部分は簡単に外れます。


ナビは左右2か所ずつをネジで固定されているので、すべて取り外します。


ネジがとれたらナビは取り出すことができるので、ナビ配線を奥から引き出します。


ナビ裏はこのように多くの配線がつながっています。
この配線に割り込ませる形で、ツイーターを配線していきます。


ツイーター配線
まずは、ツイーターまわりの配線(赤点線で囲んだ箇所)を準備しておきます。
まるで囲んだ2か所において、平型端子を接続をします。


使うのはこれらのパーツで、平型端子を見たままつなげるだけなので簡単です。


続いて、この2か所の接続(ナビ裏の割り込み配線)をするのですが、わかりづらいので少し詳しく解説します。


もともとナビは左図のように配線されているのですが、そこに対して先ほど準備したツイーター配線を右図のように割り込ませていきます。(※実際はプラスとマイナスでスピーカー配線は2本ずつあるのですが、わかりやすくするため省略しています)


先ほどの図との対応関係を示すと、以下のようになります。


そして、実際に割り込み配線をしたのが以下の写真となります。


これでツイーターの配線接続は完了です。
ツイーター設置
今回はダッシュボード上にツイーターを設置するので、配線はダッシュボードの中を通してナビ裏まで持ってくる必要があります。
Aピラーカバーを外すと配線は通しやすくなります。


配線ガイドを使用することで狭い場所や部品裏のスペースを通すことができます。
助手席側のツイーター配線の際は、グローブボックスを外しておくと作業がしやすいです。
配線ガイドを使って、ここからさらにナビ裏まで配線を持っていきます。


流れの理解のために先にツイーター配線の接続の説明をしましたが、ツイーター配線の接続はこのナビ裏まで配線を持ってきたあとにする方が作業としてはスムーズです。


配線が決まったら、ナビをもとの位置に戻して終了です。
かかった時間と費用
作業にかかった時間
作業時間はトータルでおおよそ10時間かかりました。時間の内訳は以下のとおりです。
【時間内訳】
・ドアトリム取り外し:0.5時間
・スピーカー取り外し:0.2時間
・ブチル除去:2時間
・吸音パッド取り付け:0.2時間
・デッドニング:4時間
・バッフル取り付け:0.2時間
・ウーファー取り付け:0.5時間
・ドアトリム戻し:0.5時間
・ナビ取り外し:0.5時間
・ツイーター配線:0.5時間
・ツイーター設置:1時間
作業にかかった費用
作業にかかった費用はおおよそ24,000円となりました。そのおおまかな内訳は以下のとおりです。
・スピーカー(TS-F1750S):17,000円
・バッフル(UD-K532):3,000円
・デッドニングシート:3,000円相当分
・吸音パッド:1,000円
まとめ
本記事では、車の音響環境を改善するFRスピーカー交換とデッドニングの手順について解説をしました。
実際にこの作業を終えた後に音楽を流してみると、今までこもっていたような音だったのですが、高音ははっきりクリアに、低音はどっしりと響くように聴こえるようになりました。
それなりに体力を使う作業ですが、感動するレベルで変わるので興味があればぜひ挑戦してみてください。



本記事が、キャンピングカーDIYに興味がある人にとって少しでも有益になれば嬉しいです。
