本記事では、キャンピングカーへのソーラーパネル設置方法について紹介していきます。
キャンピングカーにソーラーパネルを取り付けることで、バンライフにおける大部分の電力をソーラーパネルでまかなうことができるようになり車中泊生活の豊かさが一気に上がります。
そんなソーラーパネルの具体的な選び方や取り付け方法、ソーラーパネルを導入するにあたってかかった時間や費用について本記事で紹介していきたいと思います。
ソーラーパネルのあるキャンピングカーライフ
車に積んでいるサブバッテリーもしくはポータブル電源の充電方法として、走行充電、外部充電、ソーラーパネル充電といった方法がありますが、そのなかでもソーラーパネル充電は燃料や外部電力を消費することなく、太陽光によって自前で発電をすることができるので非常にエコな発電方法となります。
車にソーラーパネルを設置することで、日中充電した電気で車内の電力を賄うことができますし、災害時には避難生活中の電力の供給源にもなるため、気軽にオフグリッドな生活を実践し楽しむことができます。

ソーラーパネルのタイプ
ソーラーパネルを使用するシーンは人によって異なると思いますので、各タイプのメリット・デメリットを理解したうえで自分に合ったタイプのソーラーパネルを選択する必要があります。
そのなかでも個人的にはフレキシブルタイプのソーラーパネルを推しております。その理由は以下の通りです。
- ショッピングモールや立体駐車場などの高さ制限を気にせずに済む
- 軽量でかつ車両全高を抑えられるので走行安定性が高い
- 取り付け方法を工夫すれば十分な発電量を確保できる
- 安価で高品質、高サポートの製品が多い
ちなみにフレキシブルタイプのソーラーパネルは、下の写真のように人の手で持ち上げて曲げることもできるほど軽量で柔軟という特徴を持ったソーラーパネルとなっております。

ソーラーパネル選択の詳細については以下の記事で紹介しておりますので、興味があればこちらをご確認いただければと思います。
電力計画:発電力と消費電力のバランス
バンライフを送るにあたって、電力計画は非常に重要な検討事項となります。
どれくらいの頻度・期間で車中泊を行い、どのような電化製品を使用するのか、自分のバンライフスタイルを考えることで自分にとっての最適なソーラーパネルが決まってくると思います。
あくまで一例ではありますが、私の電力計画がどのようなものか参考に紹介したいと思います。
【コンセプト】
基本的にはソーラーパネルで充電した電力のみを使用して、2泊3日程度の車中泊旅を月に2回ほど楽しみたい。夏はクーラー、冬は電気ヒーターを適宜使用して快適な車内空間を実現する。どうしても電力が足りなくなってしまう場合にのみ走行充電を併用する。
上記コンセプトをもとに下図のような電力バランスを考えました。
- キャンピングカー使用頻度:2週間に1度 2泊3日旅
- ソーラーパネル:200W(発電力)
- バッテリー:3,840Wh (300Ah)
- 使用する電化製品:湯沸かし器、ドライヤー、冷蔵庫、電子レンジ、照明、クーラー(冬は電気ヒーター)

発電量の計算は、2週間のうち晴れの日が7日間でそのうち日照時間は1日あたり5時間、ソーラーパネルの発電効率は60%という前提で行いました。(季節にもよりますが、実際はもう少し発電できるとは思います)
図の電力の供給・消費バランスを見るとソーラーパネルの発電した電力で車中泊旅中の電力をすべてまかなうことができているので、この電力計画においては200Wの発電力を持ったソーラーパネルが適していることになります。
電力計画についてより詳細な内容は以下の記事で紹介しておりますので、興味がある方はぜひこちらを参照してみてください。
ソーラーパネル取り付け方法
フレキシブルソーラーパネルの取り付け方法について、こちらについても様々な選択肢はあると思いますが、今回私は接着剤とボルト締結を併用することに決めました。
メーカーが推奨している取り付け方法は接着剤のみを使う方法なのですが、接着があまいと強い日差しで高温になったり大雨で雨水が浸透したりして剥がれやすくなる可能性もあるので注意が必要です。
実際に取り付け方法が悪く、高速道路を走行中にソーラーパネルが吹き飛んだ事例もあるようです。
ソーラーパネルの取り付けは完全に自己責任となってしまうので、接着剤をソーラーパネルメーカーの指示通りに塗布したうえで、万が一にも走行時にソーラーパネルが吹き飛んだりしないようにボルト締結を併用することを決めました。

接着剤を塗布する範囲やボルト締結の方法など、ソーラーパネル取り付けに関する具体的な内容は以下の記事にまとめておりますので、興味がある方はこちらを参照してみてください。
ソーラーパネルのケーブル配線
ルーフに取り付けたソーラーパネルから、車内に設置してある走行充電器までの配線ルートについても検討する必要があります。
今回私はリアライトの内側を通し、その中にあるグロメットを通して車室内にケーブルを引き込む方法をとりました。


基本的には車室内に引き込んだらあとは走行充電器に接続するだけなのですが、雨水侵入対策や電源遮断スイッチの取り付けなど細かい処理も必要となります。
それらの作業については細かい内容となってしまうため、詳細に興味がある方は以下の記事を併せて参照してみてください。
作業にかかった時間
ソーラーパネルを導入するにあたり、作業時間はトータルでおおよそ7時間かかりました。時間の内訳は以下のとおりです。
- ルーフ穴あけ:1時間
- かしめナット取り付け:0.5時間
- 接着剤で取り付け:2時間
- ボルト締結:0.5時間
- ケーブル配線:3時間
作業にかかった費用
作業にかかった費用はおおよそ40,000円となりました。そのおおまかな内訳は以下のとおりです。
- ソーラーパネル:28,000円
- ボルト・ナット:1,000円
- 接着剤:1,000円
- スポンジゴム:1,000円
- 延長ケーブル:5,000円
- 固定クリップ類:1,000円
- 丸型端子:1,000円
- アイソレータ:2,000円
まとめ
こちらの記事では、ソーラーパネルをキャンピングカーに導入するにあたり検討すべき項目を具体例を交えて紹介しました。
本記事で書いている内容はあくまで要点だけなので、詳細は各項に添付してある付随記事を参考にしていただければと思います。
こちらの記事が、これからソーラーパネルの導入を考えている方の一助となれば幸いです。





