こちらの記事ではキャンピングカーに取り付けるソーラーパネルのタイプ別メリット・デメリットについて紹介したいと思います。
使用するシーンは人によって異なると思いますので、自分に合ったタイプのソーラーパネルを見つける一助となればと思います。
ソーラーパネルのあるキャンピングカーライフ
車に積んでいるサブバッテリーもしくはポータブル電源の充電方法として、走行充電、外部充電、ソーラーパネル充電といった方法がありますが、そのなかでもソーラーパネル充電は燃料や外部電力を消費することなく、太陽光によって自前で発電をすることができるので非常にエコな発電方法となります。
車にソーラーパネルを設置することで、日中充電した電気で車内の電力を賄うことができますし、災害時には避難生活中の電力の供給源にもなるため、気軽にオフグリッドな生活を実践し楽しむことができます。
そんなソーラーパネルにはいくつかタイプがあるのでそれぞれの特徴について紹介したいと思います。
フレームタイプ
ソーラーパネルと言えばまずこのタイプを思い浮かべるのではないでしょうか。
家の屋根などにもよく使われているタイプで、パネルがフレームで覆われており１枚の頑丈な板状になっているソーラーパネルです。
もちろんキャンピングカーの上にも載せることは可能ですが、このパネルを設置するためには土台となるフレームをルーフに組む必要があります。
メリット
比較的安い
このあと紹介するフレキシブルタイプとポータブルタイプと比較して、安価で入手することができるのがこのタイプです。
選択肢も多いので、自分の車や用途にあったサイズ・発電量のソーラーパネルを見つけやすいのも特徴です。
発電効率が高い
車体の上にフレームを組んでそこにソーラーパネルを設置するので、車体とソーラーパネルの間に隙間が確保されます。
通気性が良いので車体からの熱の影響を受けにくく、気温が高い日でもその他のタイプと比べてソーラーパネルが高温になりにくいため比較的高い発電量を確保することができます。
雨音や日差しが緩和される
ルーフの上にソーラーパネルを設置するため雨音が直接ルーフに響くことがなく、雨の日でも車内で快適に過ごすことができます。
また、ルーフがソーラーパネルの日陰に入ることによって車内の温度が上昇することが緩和されるのもメリットです。
デメリット
車高が上がる
このタイプはソーラーパネル自体が分厚い上、土台となるフレームの厚みも相まって車高が上がってしまいます。
このことによって立体駐車場に入れなくなったり、車検の際に構造変更が必要になる可能性が出てくるため注意が必要です。
また、高速走行時に風に煽られやすくなります。
重い
土台となるフレームまで含めるとこのタイプはソーラーパネル関連の重量がそこそこ大きくなってしまいます。
車両重量の変化が大きいとこれも車検の際に構造変更が必要になる可能性が出てきますし、車の重心が上がるため走行安定性が悪くなってしまうことにも注意が必要です。
土台のフレームが必要
先述のようにソーラーパネルを固定するためのフレームが必要になるため、そのフレームの費用とフレームを組むための労力がかかることにも注意が必要です。
ソーラーパネル自体が安くても、場合によっては他の２つのタイプのソーラーパネルよりも総額が高くなる可能性もあります。
フレキシブルタイプ
メリット
車高が変わらない
非常に薄いのでルーフに取り付けても車高がほぼ変わりません。
立体駐車場やショッピングモールなど車高制限があるところに行くことが多い場合はこの恩恵を非常に受けられると思います。
軽い
軽いので取り回しが簡単ですし、車両重量の増加や、重心が上がることを防ぐことができます。
ソーラーパネルが風に煽られることもないのでフレームタイプと比べて走行は安定します。
車体に合わせて取付けが可能
フレキシブルに曲げることができるので、ある程度車のルーフの曲面に沿って取り付けることが可能です。
とはいえ、ぐにゃぐにゃに曲がるわけではなく下敷きを分厚くしたような強さを持っているので強度的にも一定の安心感はあります。
デメリット
発電効率が悪い
基本的にはルーフに直付けになるため、猛暑などでルーフが高温になっているときには発電効率が落ちる傾向にあります。
比較的値段が高い
フレームタイプと比べると比較的高額になる傾向があります。
固定方法に不安あり
メーカーに推奨されている取り付け方法が接着剤を使う方法なのですが、接着があまいと強い日差しで高温になったり大雨で雨水が浸透して剥がれやすくなる可能性もあり注意が必要です。
実際に取り付け方法が悪く、高速道路を走行中にソーラーパネルが吹き飛んだ事例もあるようです。
ポータブルタイプ
メリット
コンパクト
コンパクトに折りたたむことができるので、使わないときは邪魔にならないように車内にしまうことができます。
持ち運びが可能
ポータブル電源と一緒に持ち運ぶことで、BBQなど屋外でのイベントでも充電をしながら電力を使用することが可能です。
デメリット
発電量が少ない
コンパクトな分、発電量は限られるので消費電力の大きい電気製品の電力を賄うことは難しいです。
常時充電ができない
使用する際は屋外に拡げて置く必要があるため充電できるシーンが限られ、他のタイプのソーラーパネルと比較して十分な電力をバッテリーに蓄えておくことが難しいです。
個人的にはフレキシブルタイプがおすすめ
私自身、いろいろと検討した結果フレキシブルタイプのソーラーパネルを選択しました。
実際にフレキシブルタイプを購入して満足しておりますので、その理由を以下で説明したいと思います。
ちなみに参考までにですが、私はこちらのソーラーパネルを購入しました。
理由１．高さ制限を気にせずに済む
全高が上がってしまうと意外と入れなくなる場所が多いです。
例えば、ショッピングモールは高さ制限が2.1mくらいが多いので、厚みのあるソーラーパネルをノーマルのバンに搭載するとこの制限を超えてしまい入ることが難しくなってしまうのですが、フレキシブルタイプであればその心配も無用となります。
ショッピングモール以外でも急に高さ制限のあるトンネルが現れたりすることもあるので、高さ制限を気にせずに済むということが意外と心にゆとりを与えてくれます。
下の写真は実際に行ったジムの駐車場の写真なのですが、高さ制限が2.1mだったのでもし全高が上がっていたら入ることができませんでした。
急にこういった高さ制限のところに出くわしたときに、全高のせいで慌てて引き返さないといけなくなった場合、結構なストレスになると思います。
理由２．実際は十分な発電量を確保できる
フレームタイプと比較すると確かに充電効率は劣るのですが、それを踏まえたうえであらかじめ最大発電量の大きい製品を選択したり、ルーフへの取り付けの際に対策をとることで十分な発電量を確保することが可能です。
例えば対策のひとつとして、ルーフにあるビードの上にソーラーパネルを載せることによって、ルーフと直で接する部分を少なくして熱の影響を抑える、といった方法もあります。
この取り付けについて詳しくは以下の記事で紹介しておりますので、興味があればこちらを参照してみてください。
理由３．最近は安価で高品質、高サポートのものが多い
フレキシブルタイプのソーラーパネルの場合は取り付け用のフレームなども不要なので、ソーラーパネル以外に大きくお金がかかることはありません。
結果として、フレームタイプのソーラーパネルよりもトータルでかかる費用は低くなる可能性が高いです。
また、最近はこのタイプのソーラーパネルの流通量が増えているためか価格も比較的安価で高品質のものも多く、きちんとしたサポート体制を持ったメーカーも多いと感じております。
理由４．正しく取り付ければ安全
先述のように接着剤による取り付けだけだと不安を感じるシーンもあるのですが、取り付け方法を工夫することでその不安を解消することが可能です。
私のおすすめの取り付け方法は接着剤＋ボルト締結です。
接着剤をソーラーパネルメーカーの指示通りに塗布したうえで、万が一走行時にソーラーパネルが吹き飛んだりしないようにルーフとボルト締結する方法です。
これによって安心して走行することが可能となります。
まとめ
本記事ではキャンピングカーに搭載するソーラーパネルのタイプ別メリット・デメリットについて紹介をしました。
一口にソーラーパネルと言っても様々なタイプやスペックがあり、どれを選択するかは自分の使用シーンに合わせて考える必要があります。
特にこだわりが無ければ、走行性能や高さ制限の観点から個人的にはフレキシブルタイプをおすすめします。
こちらの記事がソーラーパネル選びの一助となれば幸いです。
【親記事はこちら】
