【エアコン】自力でもできる キャンピングカーエアコン配管の手順紹介

つくり方

こちらの記事ではキャンピングカー用エアコンの配線について紹介していきます。

自分でエアコンの配線をするとなると一見ハードルが高いように思いますが、実際に作業をしてみると思ったよりも簡単に配線ができることがわかりました。

こちらの記事では実際に私が行った作業について具体的に紹介していきますので、これから作業をされる方の参考にしていただけると幸いです。

冷媒ガス配管の全体像

エアコンが梱包されている箱を開けると室内機と室外機、そしてホースが2本入っているのでそれらを下の図のような対応関係で接続していきます。

なお、ここでは室外機は分解することを前提としてコンプレッサーとコンデンサーをばらばらの状態で図示していますが、室外機を分解せずにそのまま使用する場合は黄色点線の部分は無視してもらって問題ありません。

ホースの各接続部分はそれぞれ形状が異なっているので、間違った箇所に取り付いてしまうようなことがなく、直感的にかつ安心して作業をすることができます

ちなみに今回こちらのエアコンを使用して作業をしました。

室内外をつなぐ貫通穴

当然ですが、室内機は車室内、室外機は車外に設置をする必要があるため、室内機と室外機をつなぐ配線をするためにはどこかに車内外をつなぐ貫通穴を設ける必要があります。

私は日産キャラバンE25をベースにキャンピングカーを製作しておりますが、キャラバンの場合は右リアの車下の側面に穴をあけることで車内外をつなぐことができました。

穴はホールソーできれいにあけることができますが、穴のエッジは鋭くなっているので溝ゴムなどでカバーをするようにしましょう。

ちなみに穴をあけた箇所ですが、ここはパネルの二重構造となっているのでインナーパネルに穴をあけても当然外からは見えないですし、車の走行性能へも影響はありません。(車下からの水入りや虫などの侵入は防ぐ必要があるので後で穴を塞ぐ施工をします)

おそらく違う車種でもこの部分は同じような構造になっていますので、同様の方法で車室内外の貫通穴を設定できるのではと思います。

ちなみに車室内側から見た貫通穴の位置はこちらです。

参考までにですが、色々な径に対応ができるように私はこちらのホールソーを使用しました。今回はΦ75のホールソーを使用し、各ケーブルが通るちょうどいい穴サイズとなりました。

また注意点なのですが、ホールソー一式を買っただけでは実はインパクトドライバーに接続することができません

以下のようなドリルチャックをインパクトドライバーとホールソーの間に接続することで、ホールソーを電動で使用することができるようになりますのでご注意ください。

コンプレッサーから室内機への配管

コンプレッサーから室内機への冷媒ホース配管をしていきます。

まずはコンプレッサーの上部にある水色のカバーを取り外します。ボルトを取るとカバーは簡単に手で取り外すことができます。

さらにその下にゴムキャップがついているので、マイナスドライバー等でこじるようにして取り外します。

ゴムキャップを取ったあとはホコリなどがコンプレッサー内部に入り込んでしまわないよう気をつけましょう。

ゴムキャップを取り外したところにホース1を取り付けます。

ホースに水色の弁(冷媒ガス充填用)がついている方がコンプレッサー側となります。なお、ホースの端末形状がコンプレッサーとぴったり一致しますのでつけ間違える心配はありません。

取り付けたホース1はコンプレッサー懸架台の上と車体の間を通すようにします。

ここでホース1をコンプレッサー懸架台の上を通している理由について、詳しくはこちらの記事を参照ください。

基本的には走行時に下を擦ることがないようできるだけコンパクトにしたい、というのが主な理由となります。

コンプレッサー懸架台の上を通したら室外機フレームの横を這わせるようにして車両後方へとホースを通していきます。

車両後方へと通していき、後端に突き当たったら事前にあけておいた室内への貫通穴へと通していきます。

ホースを室内に引き込んだら室内機へ接続していきます。

室内機側には2箇所ホースの取付部がありますが、それぞれ取り付け穴の大きさが異なりホースをつけ間違えることがありませんので、特に悩むことなく直感的に取り付けることができます。

なお、このホースを接続する前に室内機に膨張弁を取り付けておく必要があります。

コンプレッサーからコンデンサーへの配管

コンプレッサーとコンデンサー間のホースをつないでいきます。

もともと開梱時には下の写真のようにホースはつながっていますが、車体下に各パーツをばらばらに取り付ける過程でこの接続は一度取り外しているので、それぞれを車体下に取り付けたあと再接続していきます。

少し窮屈にはなりますが、コンプレッサー懸架台の上を通していきます。

ホースの曲げが急になりすぎないように気をつけるのと、金属部品と接触しそうなところはホースを保護(テープでぐるぐる巻き&金属側にゴムスポンジ貼り付け)をしました。

テープでカバーしているので少しわかりづらいですが、下の写真の丸で囲んだ部分にホースを接続します。

こちらも取り付け部の形状とホースの端末形状がぴったりと合ってボルトを締めつけるだけなので取り付けは簡単です。

下の写真は、コンプレッサー懸架台の上を通ってコンデンサーに接続されている状態のホースを写したものです。

ホースの接続自体は単純なのですが、作業スペースが限られていてかつ接続部が死角となっているのでホース取付作業はそれなりに苦戦をしました。

コンデンサーから室内機への配管

コンデンサーから室内機への冷媒ホース配管をしていきます。

下の写真の、コンデンサーの丸をつけた部分にホース2を取り付けます。

ホースを取り付ける前に赤丸部についているプラスチックの蓋を外すのですが、これが固くてけっこう苦戦をします。蓋をはずしたあとはほこりやゴミが入らないように細心の注意を払いましょう。

水色の弁(冷媒ガス充填用)がついている方がコンデンサー側となります。

ホースの端末形状がコンデンサーとぴったり合うのでつけ間違えることはありません。接続したあとは室外機フレームにホースを沿わせて、車室内への貫通穴に通していきます。

ホースを車室内に引き込んだら室内機へつなげていきます。こちらも特に悩むことなく直感的に取り付けることができます。

なお、エアコンの冷却効率が上がることを狙って、ホース1とホース2には断熱のための白い保護材をまわりに巻いておきました。

電気配線

車体下に室外機部品を取り付けしたら、分解した際に取り外していたコンプレッサーとファンの間のケーブル類を忘れずにつなぎなおしていきます。

また、電気配線類はコネクタ部が一部むき出しになっているため、走行中に水がかかってショートしたりすることがないように絶縁テープを巻いておきましょう

車室内へと引き込む電気配線類はコンプレッサーにつながれているので、ホース類と同様にフレームに沿わせながら車室内へ通していきます。

車室内に通したら2種類の配線はそれぞれ室内機と電源(サブバッテリー)に接続をして電気配線は完了です。

貫通穴塞ぎ

ホースやケーブル類を通したあとは車室内側から貫通穴に向かって発泡ウレタンを噴射して隙間を完全に埋めていきます。

車室内側から発泡してきたウレタンが車室外側にはみ出してきていれば、貫通穴がしっかり密閉されたことになります。

発泡ウレタンで充填したあとは、パテをこまかなホース同士の隙間にも詰めて穴を完全に塞いでいきます。

最後にダメ押しで防水テープで密閉をします。

ただのガムテープでは簡単にはがれてしまうので、取付部のまわりをパーツクリーナーで洗浄したうえで強力な防水テープを使用することでしっかりと貼り付けることができます。

見た目は少し格好悪いですが、しっかりと貼り付き完全に防水することができます。

排水ホースに防虫キャップ取り付け

少し見づらいですが、排水ホースも室内機から貫通穴を通って外に出してあります。

この排水ホースから虫などが入ってこないよう、100均で売っている防虫キャップをつけておくと安心です。

まとめ

こちらの記事ではキャンピングカー用エアコンの配線について紹介しました。

基本的にひとつひとつの作業はそれほど難しくありませんが、いくつかコツや注意点がありますので本記事を参考にしながらぜひ作業に挑戦してみていただければと思います。

【親記事はこちら】

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