【エアコン】室内機取り付け

つくり方

こちらの記事ではエアコン室内機の取り付けポイントと、機能改善を目的とした改造について紹介したいと思います。エアコンを購入してそのまま室内機をキャンピングカーに取り付けると不具合が起こる可能性があるので、こちらの記事で注意点を事前に把握して取り付け作業をしていただければと思います。

室内機のサイズ感

まずは室内機のサイズ感についてです。

私は実際にNEKPOKKAの12V DCエアコンを使用しているのですが、メーカーの商品ページによるとサイズは幅455mm×高さ355mm×奥行き165mmとのことで、家庭用エアコンと比較するとコンパクトで、車内に設置していてもそれほど邪魔にはならないサイズ感です。

排水性能改善

家のように垂直な壁に室内機を取り付けるのであれば問題にはないのですが、下の写真のように斜めの壁にとりつける場合は丸で囲んだ部分に水が溜まってしまうので要注意です(多くの車で横壁にはこのような傾斜がついています)。このままだと排水がうまくいかない可能性が高いため、排水機能の改善を目的とした改造をする必要があります。

以下でその具体的な手順について紹介していきます。

分解

室内機の内部に手を加えていくため、まずは室内機カバーを取り外していきます。カバーは周囲をネジで留められているだけなので、1個ずつネジを緩めていきます。

ネジが取れるとカバーを取り外すことができますが、カバーが外れてもモニター用の配線がまだつながっているのでその点に気をつけましょう。ケーブル類を取り外すのが少し面倒だったので、私はこの配線をつなげたまま次の作業に移りました。

傾斜板カット

室内機の角に水が溜まることを防ぐために傾斜板を取り付けます。
傾斜板にはプラダンなどを使用すると加工しやすくある程度強度もあり、水にも強いのでおすすめです。

カットをして室内機にあてがってはまたカットをして、といったことを繰り返してちょうどいい大きさにしていきます。小さすぎるとこのあとの固定が大変なので、傾斜板は少し大きめにしておいて軽く力をいれて押し込んだら室内機内側にはまる、くらいのサイズ感がちょうどいいと思います。

傾斜板の貼り付け

傾斜板をセットしたらそのまわりを防水テープで貼り付けていきます。隙間があると水が室内機の角に溜まってしまうのでしっかりと密閉するようにテープを貼りましょう。

傾斜板の取り付けが完了したら室内機のカバーを元に戻しておきます。

室内機の取り付け

傾斜板を取り付けた室内機を車の横壁に取り付けていきます。左右3箇所ずつの計6箇所をビス留めして室内機を固定します。取り付け自体は非常に簡単なのですが、取り付けの際に注意すべき点があるので以下で具体的に紹介していきます。

注意点

室内機の取り付けについて注意点が大きく2点あります。どちらも室内機の結露した水の排水に関する注意点なのですが、それぞれについて内容を紹介していきます。

車体の傾き

このような配送・業務用途のバンは荷物がない状態だと20~30mmほど前下がりになっていて満載で水平に近くなるという構造をとっています。例えば日産キャラバンの場合はホイールベースが2415mmなので、およそ0.5~0.7度程度の角度がついていることになります。

そのため、室内機を車両に対して水平に取り付けた場合は自ずとこの傾斜分だけ車両前側に傾いた状態となり、排水が車両前側へと流れていってしまいます。

これに対する対策として2つの選択肢があると思います。

  1. 排水の管を車両前側(写真左側)に取り付ける
  2. 室内機を右肩下がりの向きに傾けて取り付ける

この室内機には下端の両サイドに排水用の穴があいているのでどちらにも排水の管を取り付けることができ、左側の穴を排水に使用することでこの傾きの問題を解決することができます。ただ私の場合は、各ホース類を右側でまとめておきたかったので2の対策を講じました。

横壁の角度

ハイエースやキャラバンなど、バンタイプの車内は箱型で直角の空間になっているように見えて実は側面は上にいくにつれて内側に傾斜しています。
そのため、側面に張った板に対してそのまま室内機を取り付けると写真のように内側傾斜した状態になり、丸で囲んだ部分に結露した水が溜まることになります。
先述の傾斜板の活用によってこの問題はある程度解消されますが、それでもまだ排水がうまくいかない場合は室内機の下側を浮かせるような角度の調整が必要となります。このあたりは実際にエアコンを稼働させて排水の流れを風の吹出口越しに確認しながら、取り付け角度を調整してみるのがいいと思います。

まとめ

こちらの記事では室内機の取り付けについて紹介しました。DC12Vのエアコン室内機は基本的にはコンパクトで使い勝手がいいので、この記事で紹介した対策を講じながら取り付けをすることでより快適なバンライフにしていただければと思います。

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