こちらの記事では、接着剤を使用してソーラーパネルを車のルーフに取り付ける方法について紹介をしていきます。
私は接着剤とボルト締結を併用したソーラーパネル取り付けを推奨しておりますが、本記事ではそのうちの接着作業のみに注目して手順紹介していきます。
なお、接着剤とボルト締結併用に関してまとめた親記事はこちらとなるので、まずはこちらをご確認いただいてから本記事を読んでいただくと作業の流れがわかりやすいかと思います。
使用する接着剤
ソーラーパネルの接着にはシーリング材を使用するのがいいかと思います。
高温・低温に強く、屋外でも使用できるタイプのものを1本用意しておけばソーラーパネルの接着作業には事足ります。

今回、私はこちらのシーリング材を使用しました。
外装シーリングで、紫外線に強く適用温度範囲が-30~90℃で、雨風や日光にさらされても問題がなさそうとのことでこちらを選択しました。
接着作業にはコーキングガンも必要となりますので併せて用意するようにしましょう。
接着剤の塗り方
接着剤の塗り方についてはソーラーパネルメーカーの公式サイトで紹介されていますので、そちらを確認していただくのがいいかと思います。
基本的にはコーキングガンで接着剤を押し出しながら塗布していくだけなので簡単な作業です。
ソーラーパネルの取り扱い上の注意点も紹介していますので参考になると思います。
接着剤を塗るエリア
上記のメーカー推奨の接着剤塗布方法を参考に、今回私が実際に接着剤を塗ったエリアを下の図に示します。
青色の枠がソーラーパネルが置かれる場所で、黄色の線が接着剤を塗布する箇所を示しています。ちなみに赤丸はボルト締結をする箇所です。

このように接着剤を塗るエリアを途切れ途切れにしたり、車両後方側は塗らずに開放しておくことでソーラーパネルが熱くなりすぎることを防いでいます。
車両前側については走行時の風で吹き飛んでしまわないよう隙間を密閉する狙いで接着剤を塗布します。
また、ソーラーパネルとルーフのビード部分がまんべんなく接着するように、下の写真のように少しジグザグに接着剤を塗布していきました。(あまり多く塗布しすぎると逆に接着強度が弱くなるので塗り過ぎには注意が必要です)

ソーラーパネル前側の隙間埋め
走行時の風で吹き飛んでしまわないように、ソーラーパネル前側の隙間は接着剤を使って密閉していきます。
それに先立って、特に隙間が大きい部分に対しては事前にスポンジゴムなどをルーフに貼り付けておくと、接着剤を塗る量が減って作業がしやすくなります。

スポンジゴムを貼って、その上にソーラーパネルを乗せると下の写真のような状態になります。もともとルーフとソーラーパネルの間にあった大きな隙間がほとんどなくなっているのがわかると思います。

あとは残った隙間を埋めるようにして接着剤(シーラー)を塗っていくだけです。
シーラーがこんもりとなるように十分な量を塗った後、ヘラで掻き取るようにしてシーラー断面を斜めに整えました。

接着部分の断面イメージは以下の図の通りです。

ボルト締結まわりのシーリング
ボルトの締結部をぐるっと囲むようにシーリングをします。
取り付け用のナットのまわりにシーラーを塗って、その上にソーラーパネルを置いてボルトを締めることでしっかりとシーリングされます。

このシーリングをすることによって、ルーフとソーラーパネルの間を通って雨水が車室内に入り込むことを防ぐことができます。
ボルトの締結部まわりがどのような状況になっているか下の図にまとめておきます。

ちなみにかしめナットの取り付けについては以下の記事で紹介しておりますので、興味があればこちらも併せて参照してみてください。
まとめ
こちらの記事では、接着剤を使用してソーラーパネルを車のルーフに取り付ける方法について紹介しました。
単純に接着剤を塗るだけではソーラーパネルへの熱影響の考慮や取り付け安全性の確保、雨水の侵入経路の遮断などができない可能性があるので、ぜひ本記事で紹介した方法を参考にしていただければと思います。
【親記事はこちら】



