こちらの記事では、自作キャンピングカーの天井をウッド調にする際に検討が必要になる、天井板の固定方法について紹介していきます。
固定方法はいくつかありますが、天井板は直接車体フレームにビス留めするのが簡単で最適だと考えています。
実際の作業内容について写真や図を交えつつ、本記事の固定方法のメリットや注意点など詳細にお伝えしたいと思います。
チロルこの記事は以下のような方におすすめ!
・キャンピングカーを自作している
・車内天井を木張りにしたい
・天井板の固定方法に迷っている
完成形
まずはじめに、ビス留めをしたあとの完成形を紹介したいと思います。


1枚の天井板につき5箇所をビスで留めているため、板はガタツキもなくしっかりと天井に取り付いている状態です。
ちなみにビスの見栄えが気になる方は、板の色にあった目隠しシールをビスの上に貼ってあげると目立たなくなるのでご検討ください。
作業手順
ビス留め箇所の検討
ビスは、黄色の線で囲んでいる箇所に打ってあります。


基本的には、ビスは天井板越しにリンフォース(天井左右をつなぐ補強部品)に直接打ちつけています。
リンフォースは、下の写真のように複数本車体に取り付けられています。


厳密なことを言うと、一番上の列のビスはリンフォースではなく、土台の木枠に留まっています。
少し細かい話なので、もし興味がある方は下の記事で詳細を確認してみてください。


下穴あけ
天井板にビスを打ち込む前に、まずは天井板とリンフォースにドリルで下穴をあけていきます。
天井板を取り付けたい箇所で支えながら、天井板とリンフォースまとめて貫通する穴をあけていくのですが、1人では大変なので最低2人、可能であれば3人で作業することをおすすめします。


下穴をあけておくことで、取付位置がずれることなくスムーズにビスを留めることができます。
以下、作業上の注意点です。
・リンフォースは他の金属パネル部品と比べて分厚いので、金属加工用の丈夫なドリルを使いましょう
・ドリルは刃こぼれしてしまうので、複数本用意しておきましょう
・穴あけ作業する際は必ず保護メガネをするようにしましょう。
今回、下穴あけ用のドリルはこちらの商品を使用しました。
ビス留め
下穴があいたら、ビス留めをしていきます。
ビスを留めている箇所を、車両横側から見た断面図が下の図です。


天井板をリンフォースに押し当てながらビスを打ち込んでいきますが、ルーフを貫通しないように、天井板の厚み(今回は11mm)を考慮して長さ20mmのビスを使用しました。
板の取り付ける順番ですが、1つめは中央から取り付け、順々に左右に拡がるように板を取り付けていきました。
これは断熱材を天井に仕込むにあたって作業をしやすくするためです。





板を2本ほど取り付けたら、断熱材を天井と板の間に通すのがおすすめです。
この断熱材の詳細について興味がある方は、ぜひ以下の記事も参照してみてください。


車体にビスを直打ちするメリット
天井板の取り付け方法として、リンフォースにビスを直打ちするメリットは大きく2つあると思います。
① 頭上空間を広く確保できる
例えば、リンフォースに添え木などをした場合を考えてみます。
両面テープなどで添え木をリンフォースに貼り付け、ビスは添え木に打ち込むという方法です。
この場合、リンフォースに穴はあきませんが、添え木の分だけ天井の厚みが増して車内空間が狭くなってしまいます。


頭上空間をできるだけ広く確保するために、ビスをリンフォースに直打ちする方法が有効だといえます。
② 余計な作業を省略できる
言わずもがなですが、ビスを直打ちすることで余計な工程を省くことができます。
添え木を取り付ける例でいくと、以下の作業が余計に発生します。
- 添え木を必要な長さにカットする
- リンフォースを脱脂洗浄する
- 添え木を両面テープでリンフォースに固定する
特に、天井まわりは上を向いた状態での作業となるので体への負担が大きいです。
少しでも手間を省いて体への負担を軽減していきましょう。
車体にビスを直打ちして問題ないか
リンフォースに穴があくことで問題が発生しないか心配な方もいるかと思いますが、結論から言うと問題はありません。
特に、以下の2点を心配する方が多いのではないかと思います。
・車体に穴をあけてしまって車検に通るのか
・車体の強度が低下して安全性を損なうことがないか
それぞれについて、解説したいと思います。
車検に通るか
例えば、車内外を貫通している大穴があったり、走行安全に関わる駆動系の部品に穴をあけているような明らかに「危険」とわかるような改造は車検に通らない可能性があります。
しかし、車内で数か所ビス留めをしている程度の改造であれば保安基準を逸脱することもありませんし、車検の際に指摘が入るようなこともありません。



私自身も車体に穴あけをしていますが、ユーザー車検ではなにも指摘はありませんでした。
ユーザー車検について、私自身の経験をもとにまとめた記事がありますので、キャンピングカー仕様車の車検について不安がある方はこちらの記事も参照してみてください。


車体の強度が低下しないか
ビスの直打ちによる車体強度や安全性への影響について、少し細かく説明したいと思います。
下の図は、リンフォースの断面を示したものです。


まず、このリンフォースには以下のような役割があります。
・走行時の車体のねじれを抑制すること
・横転時に車体がつぶれないように支えること
この役割を果たすにあたって、重要になるのはリンフォースの角の部分(図の「稜線」)です。
そのため、稜線にかかるような穴をあけることは強度低下につながるのでNGなのですが、稜線と稜線の間のエリア(水色矢印部分)は小さな穴をあけても強度上問題はありません。
むやみやたらに穴をあけるのはよくありませんが、ビスを留めるくらいの小さな穴が複数個あいたくらいではリンフォースの強度低下にはつながりません。



自動車会社でルーフの設計をしたこともあり、横転時の強度評価なども経験してきましたが、その経験の上で問題ないと考えております。
また下の写真で示すように、車体にはもともと部品を取り付けるための穴があけられています。
- 赤丸箇所:ビスより少し大きいサイズの穴
- 黄丸箇所:ビスよりもずっと大きい穴


これらに比べてビスの穴はずっと小さいため、ビス程度の小穴では著しい強度低下は起こりません。



もしこれで強度低下するようだったら、そもそもの車体設計に問題があることになりますね。。
以上のことから、リンフォースにビスを直打ちすることに問題はないと考えています。
まとめ
本記事では、天井板のビス留めについて紹介しました。
作業としてはそこそこ大変ですが、ひとつずつ手順を確認してやっていけば着実に進んでいきますので、実際に作業をされる方は根気強く頑張っていきましょう。
もしその作業のなかで迷うようなことがあれば、こちらの記事を参考にしていただけると嬉しいです。



本記事が、キャンピングカーDIYに興味がある人にとって少しでも有益になれば嬉しいです。
【親記事はこちら】


